「X」に問題がありそうに見えるのは、なぜ?

Twitterが、その名称を「X」にしたことから、日本においては、特に多くの反響が出ているのではないでしょうか。


著名なロックバンドの名称と被る、というのが、その理由でしょう。

そして、そんな議論の中心は、「商標登録」ということのようです。

ただ、ここで最初に考えないといけないのは、旧Twitterもロックバンドも事業を行っており、両者の間にビジネス内容に違いがある、というところを基礎として考えなければならないと思います。

ここでは詳しくは書きませんが、このような状況では、商標登録の問題を論じても、あまり意味をなさない、ということです。

問題は、ビジネス内容が大きく異なっていても、消費者が両者を混同する可能性があるか否か、もしくは実際に混同されているか、ということです。

このビジネス上の事業者の違いを混同してしまうことへの防波堤として用意されている法律があります。 あまり知られていない法律ですが、「不正競争防止法」です。

つまり、今回の騒動については、まずもって、不正競争防止法の観点で検証する必要があるであろう、ということです。 実は、不正競争防止法は、事業者の日々の商取引のルールを規定していますので、すべての事業者に関係しています。 不正競争防止法の詳細については、回を分けで丁寧に説明していきたいと思います。 

加藤特許商標事務所

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